国民の目から隠されていた日本の国家予算

 

石井議員が国会で質問するまで、日本の国家予算のトータルは一般会計の81兆のみ、もしくは「わからない」が政府の回答でした。

衆議院 決算行政監視委員会 平成13年(2001年)4月4日 議事録より

石井(紘)委員 では、引き続き、これは後に問題になっていく話でございますので、それでやめておきます。

 きょうは麻生大臣にもおいでいただいているわけでございます。最近にわかに、次の総理・総裁候補ということでございますので、宮澤元総理とかでしたらこれはもう実績もおありだし、いろいろな御見識もよくわかっておりますが、麻生大臣はどんなことを考えているのか、これをひとつ聞いておかなくちゃいかぬなと思うわけでございます。

 そこで、先ほどの上田議員の質問も、結局は、特別会計とか一般会計とか、こういう問題の中から起こってきている問題なわけでございますが、我が国で予算あるいは歳出等の議論をする場合に、一般会計ばかりやっているわけですね。しかし、一般会計というのは、これは今どれくらいの意味があるものか。

 特別会計の方は三百兆をはるかに超えるような規模でもって運営をされておる。一般会計は、例えば一般会計の中から五十兆以上は特別会計に入ってしまう。しかも、一般会計には例えば補助金にしても二十兆ぐらいしか計上されていないけれども、しかし、全体の補助金を見ると、国が出している補助金というのは地方交付税交付金を除いても三十兆を大分超えておる。あるいは公共事業費などといったって、一般会計には九兆円かそこらしかのっていない、しかし、公共事業費というのはいろいろなところで、政府関係の数字の中にも出てくるように、これは四十兆、五十兆という規模です。

 そこで、麻生大臣にちょっと聞いてみたいのは、日本の国家予算というのは、歳出でもいいですし歳入でもいいのですが、幾らぐらいなんですか。

麻生国務大臣 八十一兆で、出ているとおりだと思いますが。

石井(紘)委員 では、宮澤財務大臣にひとつ教えていただきたいのですが、日本の国家予算のトータルというのはどのぐらいの規模ですか。何兆円という単位で結構でございますが。

宮澤国務大臣 一度調べまして、お答えいたします。

石井(紘)委員 麻生大臣は八十一兆程度だと言うし、宮澤財務大臣は調べてお答えをいただくということでございます。

 私がなぜ日本の国家予算というのは幾らぐらいなのかというようなことに興味を持つかといいますと、GDPと比較してみた場合に、政府予算額が、政府の社会資本投資だとかあるいは一般歳出全体を含めて非常に規模が大き過ぎる。したがって、対GDP比でいきますと政府支出というものの割合が非常に高くなってきている。ということは、言ってみれば市場からの成果というものがそれだけ少ないということなんですね、割合として。

 いろいろ今緊急経済対策だとか景気対策だとか言っておられるようだけれども、まずそこのところがどうなっているのかということがわからないと、これはどんな対策を打ったってきくわけがないんですよ。だから、十年以上も全然経済対策なんというものは効果がないのだ。そこを考えていかなきゃいけない。

 例えば、数字を申し上げますと、日本のGDPは、名目のGDPですけれども、平成十一年度で五百十三兆。そのGDPの中には、民間最終消費支出というのを別にしますと、政府関係の分だけ言いますと、政府最終消費支出というのが八十三兆三千億ぐらい出ている。これだけでも、今麻生大臣が言われた国家予算額というのと同じ、八十一兆を超えていますよ、政府最終消費支出。それから、公的固定資本形成、主として公共事業や何かのことなんでしょうが、これは大体三十四兆四千五百億ぐらい。これを合わせると百十七兆七千億円ですね。

 これでいくと、公的固定資本形成三十四兆四千億というのは対GDP比でいくと七・五%になります。ちなみに、アメリカの場合は、公的固定資本形成というのは割合はどのぐらいかというと、数字だけ言いますと三・四%、ドイツの場合は一・八%。それから、政府最終消費支出とかを含めた、先ほど百十七・七兆円だと言いましたが、これはどうかといいますと、もっとこれがふえていくわけですね、もっとはるかにふえてくる。

 だから、私は、ここで国家予算全体、国がやはりそれだけ予算を出す、支出をするわけですから、全体を上げて例えば諸外国と比べてみてどうだろうかということをやってみたわけです。そうしますと、先ほどお伺いをしました日本の国家予算というのは、平成十三年度、本年度の予算段階で実は二百十七兆円なんです。日本の国家予算は二百十七兆円でございますので、どうぞ皆さん御認識をいただきたい。昨年度は二百六十兆円でした。予算の段階だからそれより大分少なくなっておりますが。

 一方、地方の予算は、地方交付税交付金が入っていますから、そういったものを除いて純計いたしますと、全体で九十兆円です。この地方の予算と政府の予算を合わせたのが一般政府支出と言われるもので、約三百七兆円になります。

 我が国では、この三百七兆円を使って、単純にこれとGDPを関連させるわけにもいかないかもしれませんが、五百十三兆円のGDPだと。これを諸外国と比較してみますと、ドイツの場合はGDPは二百二十兆円です、日本円に換算すると。政府の支出は非常に少なくて二十四兆円ですね、連邦政府は二十四兆円。地方政府の予算も入れますと五十兆円です、約四十五兆円ぐらいです。これをGDPとの比率に直しますと、ドイツの場合は政府の支出は対GDP比で二二%、日本の場合は三百七兆円ですから五九・八%、約六〇%。

 ということは、政府が使った金も一部はやはり民間最終消費支出という家計簿の支出にあらわれてくるものがありますから、それを考えると、ほとんど市場の成果というものがないのです。自民党を中心にこれまでつくってきた日本の国というのは、実は資本主義市場経済の国じゃなかった。森内閣ももうじき終わるそうでございますが、徳川もあるいは足利も十五代で終わって、自民党の森政権も十五代だそうですね。(発言する者あり)宮澤さんが十五代ですか。宮澤大臣ぐらいまでのところだったらよかったのかもしれませんね。

 そんなぐあいで、市場経済をつくるということが一番大事だというふうに思うのですが、麻生次期総理か次期次期だか知りませんが、その点の御見解を簡単にお伺いをしておきたいと思います。

 

 

 

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